DBIC(デジタルビジネス・イノベーションセンター)は、日本の大手企業やベンチャーが業種や規模の枠を超えて集い、デジタル技術を駆使したビジネスイノベーションを起こす開発拠点として2016年5月20日に設立しました。参加企業同士、参加企業とベンチャー、あるいは産学が連携して、エコシステムを構築して、新しいビジネスを創造し、競争力を上げていくことを目的としています。
世界有数なビジネススクールとして知られるスイスのIMDおよびシンガポール経営大学(SMU)の両校と連携し、多彩な教育プログラムを提供して、第4次産業革命のなかで勝ち残るための人材育成を積極的に実践していきます。我が国でも、これまでの常識では考えられないような「デジタルビジネス」が破壊的に 出現し、既存の産業を脅かしつつあります。従来型の経営を踏襲するだけでは、競争優位を保てない環境に突入しているといっても過言ではありません。この第4次産業革命と言われる大転換期を企業が生き延びるためには、経営者・戦略策定スタッフが自らデジタル化の世界最新の状況や事例を学ぶとともに、「顧客に新しい価値提供を続ける能力」を組織として持つことが必要だと考えています。
2015年9月に国内の有志企業約30社とDBIC設立のための準備委員会を発足、国内企業においてデジタル・テクノロジーを活用したビジネス・イノベーションが起きにくい理由や、それをリードする人材が育ちにくい原因、経営層がデジタルビジネスイノベーションについてどの程度自分の課題としてとらえているか、などの本格調査を実施。 欧米、東南アジアにおけるイノベーションモデルや人材育成の最新事情の研究を行って参りました。そのなかで、デジタルビジネスの時代にあっては、「顧客視点でビジネス価値を創造する」マインド改革や実践学習の必要性、「自前主義を脱皮して、業種を超えたオープンイノベションを実現すること」の重要性といった新しい経営課題も浮き彫りになって参りました。
DBICはこうした状況を踏まえてCeFILの組織内に設立しました。日本で初めて、企業が業種や規模の枠を超えて自由に集い、自由に議論できる「オープンイノベーションのためのプラットフォーム」を提供し、リアルなプロジェクトを生み、育てていきます。また、経営層や戦略スタッフのための人材育成プログラムとして世界最高レベルのものを持ち込んで実践していきます。加えて、ベンチャー企業、デザイナー、アカデミシャンを大手企業と結びつけるための支援プラットフォームを提供していきます。このため、DBIC ではメンバー企業がいつでも集まってイノベーション・プロジェクトを実践したり、調査・研究情報をプレゼンすることが可能な施設「オープンイノベーション・ガーデン」を虎ノ門に開設します。
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