【レポート】 「日本初 DX推進リーダー育成 DX Questプログラム・EGB研究会 参加者募集説明会」

2021年5月10日(月)、DBICでは「日本初 DX推進リーダー育成 DX Questプログラム・EGB研究会 参加者募集説明会」をオンラインで開催しました。DBICは今年5月20日で設立5周年を迎えます。その節目に開催されたオンライン説明会は、DBIC代表の横塚裕志から「自己の変容なくして企業変革はできない」という強いメッセージからスタートしました。
DBICでは、DXに取り組むには「主体的な自己の変容なし」に組織変革に向かうことは難しいという結論を得ました。真のDXには、主体的な自己変容「UNLOCK」と組織の変革「UNCHAIN」を経て「TRANSFORM」に至るまでの"変革への旅"が不可欠だということです。ここに至るまで、「DBIC VISION PAPER」で提言した「真の課題」を捉えて、DX実行に向けて具体的に実行するためのプロセスや方法論などを会員企業の有志(執筆者5社10名)と数名のアドバイザーが半年間にわたって議論を重ねてまとめました。その内容をDX推進ガイドライン「DXエスカレーションガイドブック(略称:EGB)」として2月に発刊しています。

今回の説明会では、昨年からのこうした活動の結果を踏まえて、真のトランスフォーメーション"変革の旅"に出るために「UNLOCK」を促進する2つのプログラムが紹介されました。DXをけん引する変革リーダーへの覚醒を促すDX Questプログラム(旧国内留学)とEGB研究会の発足についてです。

DBIC副代表の西野弘からは、「VISION PAPER 2」(VP2)作成プランについての説明がありました。日本の産業界はOECDのランキングでは最下位クラス。「すでに崖から落ちている状態であり、これからは崖から落ちないようにしつつ這い上がっていかなければならない」と訴えました。VP2では、「経営トップの責任を大きく変えよ」、「新しいビジネスモデルへ変革せよ」、「個人を尊重し自立を促す環境を整備せよ」という「VISION PAPER」の3つの提言を推し進める考えが表明されました。VP2のテーマは「Small Smart Nationsからの学び」。人口1,000万人以下の国の政治・経済・文化などの最新事情を研究することによって、DXだけでなく「働き方改革」など日本の歩むべき道を探るとしています。デンマークやスウェーデン、シンガポール、スイスなどの国々の状況を「Small Smart Nations」という横串で捉えて研究していこう新しい試みで、すでに各国の大使館に協力を要請していることも披露されました。このVP2、今年の9月初旬には発刊する予定です。

引き続いて説明されたのが、「DX Quest」と「EGB研究会」の2つのプログラムについて。
「DX Quest」についてはDBICの渋谷健ディレクターから、「DX Questによって変革リーダーを育成するためのグレートリセットの旅を推し進める」という説明がありました。DX Questでは100人規模のエントリーを想定しており、最初のスクリーニングで約30名に絞った後、旅立ちの準備(ブートキャンプ)や変革の武器を渡す基礎講座(アート思考、デザインシンキング、ビジネス・アジリティ、EGB概要)を実施し、その後、2度目のスクリーニングを経て最終的には約15名が次の実装デザインと覚悟(IMDハイブリット講座、EGB変革リーダー編、EGB変革実践準備)を受講し、その後の修了課程として、デジタルストーリーテリング/変革ストーリー作成およびDBICシンポジウムでの成果発表を行うというプログラム構成であることが紹介されました。

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このプログラムの中で実施されるスクリーニングについては、(1)UNLOCKされたマインドセットがあるか、(2)変容のためのセルフ・マネジメントの能力が備わってきたか、(3)変革実践のためのコミュニケーション能力がありコミュニティをつくっていけるかーーの3つの可能性を評価していくとのことです。

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<DX Questスケジュール>

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次のEGB研究会についてはDBICディレクターの鹿嶋康由から説明がなされました。
EGB研究会はDXに取り組んでいくための実践知を探究し活用するために発足するもので、現在想定している活動内容は、EGBを踏まえた自社課題の分析をはじめ、自社におけるEGB活用アプローチ、EGB活用のためのアクションデザインの策定の3つ。6月下旬には研究計画デザイン・ワークショップを立ち上げ、参加会社による研究活動実践および共創学習を経て、2022年2月をめどにシンポジウムにおいて成果発表を行うスケジュールを考えているとのことです。

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説明会の最後には副代表の西野から、「海外の経営リーダーは"マネジメントのアスリート"になろうと懸命に勉強している。それに比べて日本の経営者は温いセミナーにちょっと参加しただけで満足しているのが現状。本質をキチンと見抜いていない。そろそろ目を覚まさないとトンデモナイことになる。まさにラーニング・トランスフォーメーションを起こす必要がある」という叱咤激励のメッセージが発せられ幕を閉じました。

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