私たちは、いま時点の社会の常識のなかで生きている。ただ、この常識はある意味偏っている。例えば、今でも「男性中心社会」という常識が蔓延している。だから、この常識を脱ぎ捨てることができれば、今まで見えなかったことが「問題」として認識でき、そこに問題を解決する新しいマーケットが出現する。その典型的な事例を知ったのでご紹介したい。
IMDから定期的にいただいている情報に、以下の取り組みが紹介されていた。皆さんと共有するために、ソフトで翻訳した文章を掲載する。
これらの「デフォルト」が社会で一般的に受け入れられた「標準的な考え方」に基づいているため、多くのシステムは女性や非特権層のニーズに応じた調整がされていないのです。
ライフプレナーとは、このような不公平な「デフォルト」に挑戦し、それを変えるために活動している起業家やリーダーたちのことを指します。ライフプレナーは、自身の経験や観察を通じて、システムが持っている問題点や欠陥を認識し、それを改善するための革新的で市場に適応した解決策を開発しています。
具体的な例として:
ライフプレナーは、既存の「デフォルト」がすべての人々に平等でないことに気づき、それをより包括的で公平なシステムに変えるために行動を起こしています。
不公平、非合理な常識、標準に気がつくことの凄まじい破壊力を目にした感じだ。確かに言われてみれば、男性中心の常識や健康な人の常識で世の中が動いていることに気がつかされる。
私自身も、コロナで満員電車通勤の問題に気がつかされたり、息子家族からの相談で小学1年生の壁などを初めて知った。友人が、長期療養で退職せざるを得なかった方の復帰をサポートするNPOを立ち上げているが、社会には数多くの課題が山積している。そして、それは行政や政治では解決できていない。
つまり、常識を脱ぎ捨てることができれば、新規事業のマーケットが見えてくるのだろう。常識を脱ぎ捨てること自体がひどく難しいのだが。
サリー・クローウィックは、ゴールドマン・サックスでキャリアをスタートし、同社で経済アナリストとして活躍していました。その後、同社の株式部門の責任者となり、エクイティリサーチ部門のリーダーとしても名を馳せました。
その後、メリルリンチに転職し、最高投資責任者(CIO)として、同社の資産運用部門を指揮しました。この時期に彼女は、投資家としても名声を得ることとなり、金融業界での重要な人物となりました。
キャロル・フィッシュマン・コーエンは、ハーバード大学で経済学の学位を取得し、その後、ウォール・ストリートの大手企業で投資銀行家として働いていました。しかし、家族の事情で一度キャリアを中断し、家庭生活に専念することになります。
数年後、再びキャリアに復帰することを決意し、その経験が彼女の現在の仕事に繋がりました。彼女は自らの経験をもとに、キャリアの中断後に復帰したい人々に対する支援を行うようになりました。
起業されたお二人に共通するエンジンが二つあるように思う。
自分をUNLOCKすること、そして問題を抽象化してビジネスに仕立て上げる能力。 この二つがなければ、起業などできないのだろう。常識の塊みたいな人が新規事業コンテストなどやってみたところで深い探索などできないのだろう。
他のDBIC活動
他のDBICコラム
他のDBICケーススタディ
【レポート】IMD x PIVOT Strategy Boot Camp 開催
【レポート】企業変革実践シリーズ第34回 行動支援の時代 ~アフターデジタルで変質する顧客提供価値~
【レポート】UNLOCK QUEST 2024年下期 変革を生む「問い」と「対話」──自らの殻を破る旅
【レポート】2025年3月 DBICアップデート②『DXの入り口』に立つとは?〜プログラム参加者が語る、気づきとその先〜
一覧へ戻る
一覧へ戻る
一覧へ戻る