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【横塚裕志コラム】「社員」という存在の未来

DBIC代表の横塚裕志です。明日以降の社会はどのように変わっていくのでしょうか。ポストコロナといわれ、DX時代ともいわれ、株主第一主義からの脱皮、SDGsの時代ともいわれ、今までの20世紀とは大きく違う社会に変化していくことは間違いありません。

そのなかでも私たちに大きな影響があるのは、「社員」像がどのように変化していくのかというテーマです。

時代の変化は「価値の創造」「人類の危機」が根源的なテーマとなっており、企業が「存在意義」を問われると同じように、「社員」という個人も存在意義を問われます。つまり、「社員」は「仕事をしてその対価を得る」仕組みであるゆえに、「対価」と同等の価値をアウトプットすることが求められるのです。では、皆さんは価値をアウトプットしていますか、という問題になるのです。

自分の仕事に価値があるか否かは、プロフェッショナルな仕事をしているかどうかと同義ではないかと私は考えます。誰でもできることには大きな価値はなく、早晩、自動化したり、BPO化することになります。プロとしての「ワザ」を発揮しているかどうかが勝負だと思います。「営業」という仕事でも、「中間管理職」という仕事でも、抜きんでた「ワザ」をお持ちならどこの会社に行っても通用します。なので、「社員」の未来がどのようになろうとも、対価を得ることができるくらいの役に立つ仕事ができる「ワザ」を持つことが幸せに生きる必須条件となる時代が来ていると考えています。

では、「ワザ」を手に入れるためには何をすればいいのでしょうか。それは、「仕事」と「学習」の繰り返しでしょう。仕事は誰でもするので、ポイントは「学習」をいかに実行するかという問題です。先日、テレビで開運!なんでも鑑定団(テレビ東京)を観ていたら、びっくりする事実に出会うことができました。

福沢諭吉が「天は人の上に人を造らず・・・」と言っているので、ボーとしていても大丈夫だと誤解している人が多いが、実は、そのあとに続く文章がある、と。「・・・と言われているが、学習しないと賢い人と愚かな人、貧しい人と富んだ人というような雲泥の差がつきますよ」と言っているのだそうです。まさに、「学習」の重要性を実は説いているのだそうです。

OJTと言って、仕事が学習なのだという輩もいますが、それは違います。自分の仕事をさらに深めるための学習もあれば、全く違う分野の学習も必要だし、創造力を鍛えるためのワークショップも必要でしょう。企業と同様に生き残りをかけた業務能力の向上と変革を「学習」を通じて実践することが「社員」として生きるために必要です。「会社の仕事が多忙で勉強できない」という生活を繰り返している方を多く見かけますが、あなたの将来は不安ですよとアドバイスしたくなります。あなたのワザは何ですか。まさか「課長はできるんですが・・・」と真顔で言うことはないですよね。

著者紹介

横塚 裕志 Yokotsuka Hiroshi
一橋大学卒業。1973年、東京海上火災保険入社。2007年に東京海上日動火災保険の常務取締役に就任、2009年に東京海上日動システムズ株式会社代表取締役社長就任。2014年より特定非営利活動法人CeFIL理事長となり、2016年にデジタルビジネス・イノベーションセンター(DBIC)を設立、以降代表を務める。DBICでは日本を代表するメンバー企業約30社と共に、DX促進や社会課題の解決に取り組んでいる。
  • 特定非営利活動法人CeFIL 理事長 / DBIC代表
  • 日本疾病予測研究所取締役
  • 富山大学非常勤講師

デジタルビジネス・イノベーションセンター(DBIC)が活動を続ける理由

設立エピソード

2014年、世界で起きていることを肌感覚で確かめるため、半年をかけて世界を回った。そこで感じた危機感を日本企業に正しく伝え、行動を促すための研究会を発足するために奔走。26社の名だたる企業と世界有数の大学と連携し、デジタルビジネス・イノベーションセンター(DBIC)の立ち上げとともに我々のイノベーションジャーニーが始まった。

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