2025年12月10日・11日の2日間にわたり、「デジタル・ストーリーテリング(DST)〜わたしのストーリーから磨く"思考力"〜」ワークショップが開催されました。
私たちは日々「考えること」に忙殺されていますが、このプログラムは、その「考えること」を一旦手放し、感性のアンテナを張って、自分自身の心の声に耳を傾けることを主旨としています。
ワークショップは、参加者一人ひとりが自分だけの「感覚」や「記憶」と向き合う、非常に濃密な時間となりました。
Day 1:五感のチューニングと「瞬間の採集」
初日は、まず自らの五感を研ぎ澄ます「五感のチューニング」からスタートしました。一般的な「事実」として世界を見るのではなく、自分というフィルターを通して世界を捉え、自分だけが感じているオリジナルな感覚を大切にする練習です。
その後、人生の中で「時が止まった」と感じるような、心が動いたささやかな瞬間を「瞬間の採集」として探し出しました。その瞬間を、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚といった五感情報で詳細に書き出していくことで、物語りの種を見つけていきました。
Day 2:ストーリーの構築と「ギフト」の共有
2日目は、採集した瞬間を一つの物語りとして形にしていきました。DSTは、単なる動画制作ではなく、「自己開示的であること」「個人的な声であること」「体験に基づいていること」などが重視されます。
制作過程では「ストーリーサークル」という対話の場が設けられ、作成中の台本や構成案を共有しました。聞き手からは、自ら受け取った五感を「ギフト」として贈ります。この「他者の五感」を通じた客観視によって、自分の物語りがさらに深まり、洗練されていきました。
ワークショップの集大成として制作された作品をご紹介します。
作品タイトル:『あの日の衝撃』
この作品は、理学療法士として高齢者施設で働く参加者が、ある日のリハビリ現場で経験した「転機」を描いたものです。
作品タイトル:『変化への恐れ』
この作品は、社会人になって間もない参加者が、友人とのフェリー旅行中に体験した「自分自身の内面的な揺らぎ」を通して、変化への恐れを乗り越える決意をした「転機」を描いたものです。
ワークショップを終えた参加者からは、以下のような深い気づきの声が寄せられました。
デジタル・ストーリーテリングは、単に動画を作る技術を学ぶ場ではありません。自分自身の経験に新しい光を当て、他者と共鳴することで、個人そして社会の変革へと繋げていく試みです。
次回の開催も予定しております。あなたの中に眠る「まだ語られていない物語り」を探しに、参加してみませんか?
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