【レポート】DX推進の為のEGB発行記念イベント~EGB制作秘話を語る~

EGB0329_01 (1).jpg イベントスタートご挨拶 ~恵比寿から生配信でお送りしました~

EGB0329_02.jpg 執筆統括の島崎さん EGBの解説から誕生秘話まで語りました。一同引き込まれます。

EGB0329_03.jpg待機室...

2021年3月29日(月)、DBICでは、「DX推進の為のEGB発行記念イベント~EGB制作秘話を語る~」をオンラインで開催しました。EGBとは、DBICのメンバー企業の有志が約半年をかけて作成し、今年2月に発刊したDX推進ガイドラインブック「DX Escalation Guidebook」の略称です。イベントでは執筆者から直接話をして頂き、EGB制作における経験をシェアして頂きました。

冒頭、DBIC代表の横塚裕志から、DBICの日ごろの活動や新刊のEGBがコロナ禍で喘ぐ産業界の黒い雲を払拭する強力な武器になって欲しいという挨拶があり、それに続いて、DBIC副代表の西野弘からは、昨年7月に発刊した「DBIC VISION PAPER」を受けて2月にEGBを発刊するに至った経緯のほか、「変革リーダー育成プログラム」など今後予定されているEGB関連スケジュールの説明をしました。

オープニングに続き、執筆統括の島崎理一さんから、「メイキング オブ EGB」として、第1章「EGBの骨子」の解説に加え、昨年8月から今年2月までにどのような体制で編集会議がなされたのか、熱海での合宿などの裏話を含めて説明して頂きました。山登りをするための心構えとしてUNLOCKがメンバー間においての重要な課題だったこと、その中で執筆に必要な基本的なマインドセットに苦労したこと、そのほか既存のBOK(Body Of Knowledge)構築モデルやメンバー間の理解を深めるための読み替え技術の活用について披露してもらいました。VISION PAPERからは、「デジタル思考への変換とグローバルで戦える競争力を持つこと」を引継ぎ、それを執筆活動での原点として位置付けたそうです。

コニカミノルタの今泉幸博さんからは主に第2章「ビジョン」について語って頂きました。なかでも、「企業が提供する未来は夢のあるものでなければならない」と強調。ビジョン策定のフローを説明された後、主なチェックリストとして、地球と共存するための経営ビジョンになっているか、SDGs、ESGへの組織全体のコミットメントになっているか、企業の存在意義を示すものになっているかーーなど数項目を明示されました。

第3章「組織のリデザイン」については、大日本印刷の吉岡あずささんと飯野紗矢さんから説明して頂きました。
吉岡さんからは、EGB編集活動での感想をはじめ、ビジョンと人財をつなぐところが組織であるというお話があり、組織内で使う言葉の大切さ、共通認識化するためにはたゆまぬ努力が大事であると強調されました。飯野さんからも、視野が狭くならないために大切なことは何か、DXを推進していくために一人ひとりの"問い"を皆の問いに育てていくことの必要性などEGB執筆作業で得た気づきを紹介して頂きました。

第4章「オペレーションのリデザイン」と第5章「ビジネスモデルのリモデル」については東京電力ホールディングスの石橋雄司さんから説明して頂きました。第4章の執筆にあたっては火力発電所のオペレーションとメンテナンスに関する既存のBOKを参考にしつつ、それとは別にGAFAなどのデジタル企業についてもオペレーションのモジュール化などの分析作業を進めて研究されたとのことでした。
第5章についてはDBICがやってきたプロジェクトを参考にプロジェクトジャーニーやダイアログジャーニーを可視化する作業を繰り返していったそうです。

第6章「人財と人財投資」については、住友生命の百田牧人さんからDX推進に必要な人財とは何かをメインに説明して頂きました。最初は人事制度、組織文化あるいは多様性とイノベーションといったDXを進める上で直面する課題の整理から入っていったが、業界・業種を超えて活用できるEGBを作るには本質に迫らなければならないと何度も何度も書き直しの作業をされたそうです。このEGB執筆作業を通じて得られた知見、社会課題と会社のビジョン、それから自分自身のあり方、この3つの結節点を見出すことの大切さを改めて学んだそうです。

別章1「サイバーセキュリティ」についてはオリエントの二ノ宮英樹さんから説明を頂きました。サイバーセキュリティのビジネスマネジメントという視点から執筆。DXの攻めるところだけでなく、守るところの大事な点について解説。EGBではサイバー犯罪者の実態を知り、ビジネスを守ることについて執筆したとの説明がありました。

別章2「DXと法務」については、弁護士の平野高志さんに語って頂きました。DXにおける新技術と法務の関係をメインに、解説の最後には、DX推進にあたって多くの企業が経営と法務、それに情報システム部門がバラバラに動いているのが最大の問題であると強調されました。

今年5月からはEGBを理解するための研修プログラムやEGBの活用・実践の可能性などを検討していく研究会も開始する予定ですので、是非ご参加をご検討ください。

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