今回は、「ビジネスアナリスト(BA)」というプロ人材が2000年代から急に必要になってきた理由について、あらためて考えてみたい。
日本企業は、今まで、自社の商品に関する専門知識、自社の販売チャネルに関する専門知識などを、先輩から習得することで成功してきた。しかし、今、ビジネスアナリストとかCXデザイナーとか、社内にはないスキルを持つプロ人材が必要となってきた。その理由は何か。
日本企業は、自前ではゼネラリストを抱え、専門職は社外の企業に委託するという経営でやってきた。しかし、これでは限界となり、社内に専門職を持たなければならなくなった。その理由は何か。
1.「人材育成」のプロ人材が必要ではないか 日本でも、人材育成部門には人材育成のプロ人材が必要ではないかと言われ始めている。欧米の企業では、人材育成部門は脳科学や心理学の専門家が働くのは当たり前のようだが、日本はまだゼネラリストが配置されている。人材育成のプロ人材が必要な理由は以下のようなことだと考える。
① 企業の競争力強化 企業の競争力の根源は人材の質だということは明らかだ。企業のビジネス戦略に合わせた組織能力のポートフォリオを企画し、必要となるケイパビリティを持つ人材育成に取り組むことが戦略のキーとなる。そこに専門家を配置するのは必然だ。 ② 雇用制度の大きな転換点 若者を中心に、終身雇用から転職の文化に日本も変化しようとしている。加えて、人手不足により人材獲得競争が激しくなっている。この大きな転換点に立つ日本企業として、新時代の人材育成戦略を自ら描くことが焦眉の急となっている。 ③ 成功体験の呪縛から脱皮する時期 過去の成功体験だけでは、激しい競争には勝てない。社内に積み重ねてきた知識やノウハウだけに頼るのではなく、競争力を構成する多くのケイパビリティをレビューし、不足している部分をいかに育成するかが重要だ。
人材育成のプロ人材が日本企業にも必要な理由は以上通りだ。この「人材育成のプロ人材」を育成することは、DBICでLXの一つの要素として2025年度以降活動していくつもりだ。
2.他にも必要としている別のプロ人材があるのではないか 欧米では、サプライチェーンの構築とか、経理業務とか、多くの部門にプロ人材を配置している。最近は、サステナビリティの視点でのプロ人材の話も聞く。ゼネラリストの育成という一本足打法ではなく、プロ人材の育成・配置を含めた「人的資本経営」を考えるべき時が来ているのではないだろうか。
次回は、BAの仕事と密接なかかわりがある「ビジネスプロセス」という考え方について考えてみる。
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