WEB3やNFTは、ブロックチェーンの技術を使った新しいデジタル取引の世界をつくり始めているようだ。ゲームやエンタメ、ファッションなどの分野からビジネスとして参入しているようだ。金融でも、「インターネット+クレジットカード」での決済が「ブロックチェーン+デジタル通貨」に置き換わると、取引コストがゼロに近いことから3%程度の決済手数料がゼロに近づくとも言われている。同様に、不動産や中古品の取引でも仲介手数料がゼロに近くなるとも言われている。この分野の議論やイベントが盛んになってきたので、YouTubeでその模様を見始めているが、固い私の頭ではなかなか理解することが難しい。ただ、語りあっている彼らの文化が私たちの時代のそれとは大きく違ってきていることを感じる。そして、それが明日の未来を予感させるものでもあるので、感じていることを書いてみたい。
彼らたちの文化の特長を4つ感じる。
① スケートボードの選手たちのような仲間意識 東京オリンピックのスケートボード競技を見て衝撃だったのは、選手たちが競争はしているものの全員友達という関係だということだった。だから、みんなで新しい技を教え合っているし、みんなでその完成を祝う。そして、メダルを取った選手をみんなで讃える。それと同じような雰囲気を彼らに感じる。こうするとこんなことができるということを会社を超えて教え合うことが楽しいらしい。そして、活動するみんなで新しい世界を創っていこうとしている。
② 学ぶことが当たり前 新しい世界なので、マニュアルもなければ教科書もない。やってみたらこんなことができた、という繰り返しのようだ。私たちの時代は、すでにある英語を学ぶとか、車の運転を学ぶとか、そういう感じだったが、彼らはそうではない。やってみるしかないようだ。だから、彼らにとっては「失敗」とかいう感覚はない。やってみて修正していくしかない、という感覚だ。
③ できる人同士で前へ進んでいく 新しい世界で活動する人だけで、どんどん未知の分野を切り開いていく。新しい世界を理解しない人とは関わらない。WEB1.0の人がいてもいい。WEB2.0の人がいてもいい。私たちはWEB3の世界を創るんだという感じ。所詮、白から黒へのグラデーションの中に人は存在するので、遅れている人を手助けするより、どんどん新しい世界を創っていくことの方が大事と考えている。
④ 中央集権から自律分散へ GAFAというプラットフォーマーによる支配を破壊したいと考えている。ブロックチェーン技術を使って、分散する世界をつくり、GAFAが個人情報を握り広告収入で荒稼ぎしているビジネスモデルをぶっ壊そうともくろんでいる。情報の民主化、自律分散の世界観を求めている。彼らが集うコミュニティも、ピラミッド型の組織ではなく、個々人が自律して自由に参加する形をとっている。オープンソースのコミュニティやクラファンのようなノリだ。
以上のような文化・常識を持つ若者が、明日の未来を創っていく予感がする。もちろん、若い人でもいろいろな方がいて、白から黒のグラデーションの中にいる。ただ、新しい文化・常識の世界観を持つ若者たちが、未知の世界に果敢にチャレンジしながら新しいビジネスを創っていくようなざわつき感を感じる。
こういう世界観を持つ有望な若者に、従来の企業が以下のような指示を出していたら、それはみんな辞めていく。そこに企業側が気付かなければ有望な人財をみすみす手放すことになる。〇ライバル会社の売り上げを10%上回ろう〇上司に分かるように都度報告しなさい〇上司の許可なく出かけてはいけない
また、以下のような古い感覚の若者は置いて行かれること間違いない。〇教えてもらってないことはできない〇私の担当ではない〇忙しくて未知の分野を勉強する時間はない〇もっと輪郭がはっきりしてから参加する
時代が大きく変わろうとしている。間違いない。
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