IMD北東アジア代表・高津尚志様によるIMD概要紹介からスタート。続くテュルパン教授のセッションは「私が日本で大学に通っていた頃は『ジャパン・アズ・ナンバーワン』と言われていましたが、現在は25位くらいになってしまいました」というフレーズから幕が開きました。 グローバル化、VUCA、デジタルビジネス・ディスラプションなど様々な切り口から、近年のデジタル化がいかに高速化し、企業そしてリーダーにデジタル・アジリティの重要性が高まっているかが解説されます。 先日発売されたばかりのIMDマイケル・ウェイド教授の著作『対デジタル・ディスラプター戦略』からもハイパーウェアネス(好奇心を持ち続ける)、インフォームド・ディシジョンメーキング(すべての情報がないくても意思決定する勇気を持つ)、ファスト・エグゼキューション(速に実行する)という3つのキーワードが紹介され、参加者であるDBICメンバー企業のエグゼクティブ向けに「アジャイルリーダー」になる必要性が説かれました。 IMD学長としての長い経験をふまえたテュルパン教授による「経営者の皆様は、自国のご自身の業界については深く研究されていますが、他の業界がどうなっているか、そして他国における同業界がどうなっているかについて、驚くほど関心を持っていません。例えば自動車業界であればソフトウェア業界がどうなっているか、自社の業界が中国ではどうなっているのか、ぜひ強い好奇心を持って学んでください」というメッセージが印象的でした。 参加者からも「どうやって会社全体に変革の意識を浸透させるか」「海外のイノベーションの動力となっている産学連携が日本では機能していないのではないか」「PDCAのPばかり続けて先に進めない状況をどうやって打破したらよいか」「日本企業が頭でわかっていても実際に変われない理由は何なのか?」といった質問が出て、本音の深いディスカッションが生まれる貴重なセッションとなりました。 日本に対する深い知識と愛情を持ったテュルパン教授ならではの「明治維新はどんな年代の人が担ったのか思い出してみてください」という言葉に大きなヒントがあるかもしれません。
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