2月6、7日のウェイド教授とベイソン氏をお招きしたセミナーを体験して、あらためて、日本企業が昭和のままの経営、文化でいることの危機感を感じた。タイミングを同じくして、世界一のトヨタの品質不正、ワコールの赤字転落、イトーヨーカドーの東北撤退などの情報をメディアで目にすると、昭和からの脱出がかなり急がれる状況にあるように思われる。
「規模拡大を至上命題にして、売り上げ目標達成のために必死に戦ってきた」昭和の成功体験がなぜ悪いのか、と問われる人もいるだろう。しかし、この売上ドリブン経営では、常に企業側からの視点で行動するので、顧客にとっての価値という視点や社会にとっての正しさという視点がごっそり抜けてしまっていることに気がつかなくてはならない。結果として、現実に不正が起き、顧客も逃げ、30年の停滞を引き起こしてしまったのだ。昭和から私たちは変わらなくてはならないのだ。
では、成功体験を捨てて新しい経営に踏み出す「変化」を、どのように生み出していけばよいのだろうか。私は「学び」以外に手段はないと思う。 「学び」とは、以下の4つの効果を得ることで、「変化を起こす人に成長すること」と定義できるのではないだろうか。
上の4つをもっと平易にいいかえると次の通り。
つまり、「学び」とは「成功体験を捨てて、変化を起こすこと」だと思う。企業という主体は実は存在しておらず、企業に属する人が自分自身の成功体験を捨てて世界を広く知り、そして変化の行動を起こすしかないということではないだろうか。
彼ら二人が超多忙な中でも日本に来てくれるのは、「日本頑張れ」という気持ちを強くもたれていらっしゃるからだ。なんともありがたい。そして、彼らのメッセージはこれだ。「日本よ、変われ! 何を恐れているのか。」
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