このシリーズは、以下の方程式をベースに進めている。 (IT協会「デジタル業務改革フォーラム」で滋賀大学河本教授が提唱したもの) 「変革」能力=[会社を良くしようとする意欲]×[問題解決能力]×[各分野のスキル] 「会社を良くしようとする意欲」=「問題を「自分ごと」と捉え、変革に向けて行動する意欲」
前回は、この意欲の醸成について、日本企業は科学的、体系的、戦略的に実施してこなかったのではないかと反省をした。そこで、今回は、欧米企業がこの問題について、どういうスタンスで取り組んでいるのかを調べてみようと思う。
グローバル競争を勝ち抜くためには、成果を最大化する「意欲=マインドセット」を持つことが必須と考えている。その理由をChatGPTに調べてもらった。
上記のように、欧米の企業は明確な根拠を持って、自社の競争戦略のど真ん中に「マインドセット」を取り上げて取り組んでいる。元々個人の意欲が強い文化にもかかわらずだ。それだけ、経営にとって重要な要素だと認識しているのだろう。 有名な例が、マイクロソフトだ。同社は、サティア・ナデラCEOの指導のもとで、「成長マインドセット」を企業戦略の中核に据えている。「成長マインドセット」を浸透させることで、「失敗から学ぶ」姿勢がつくられ、変革や挑戦が企業文化として根付き、企業自体を大きくクラウドベースの業態に変えることができたと言われている。マインドセットは個人の心の持ち方ではなく、企業文化という経営課題なのだ。
このモチベーション・意欲の問題は、欧米企業であってもまだ歴史が浅い取り組みのようだ。有名な「成長マインドセット(Growth Mindset)」という概念は心理学者キャロル・ドゥエックが2000年に提唱したものだ。 要するに、21世紀に入り、VUCAの時代でグローバルな競争が激しい時代に大きく世界が変わり、その新しい競争の中で戦うための戦略の一つが「マインドセット改革」だったということではないだろうか。 シリーズ①で、日本企業の社員の意欲の低迷は構造的な現代病ではないかと書いた。放置しておくと罹患してしまう現代病に対して、欧米企業は危機感を持ち「マインドセット改革」に戦略の焦点を当て始めたのだろう。
ならば、まだ遅くない。日本企業も、「マインドセット改革」をもっと真剣にとらえ直し、経営戦略の中枢に取り上げるべきではないだろうか。 この改革は簡単ではなく期間も長くかかるだろう。欧米では、どのように改革を進めているのだろう。それを次回は考えてみる。
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