ChatGPTに聞いてみると、以下の定義が提示された。
「DXは単にデジタル技術を導入することにとどまらず、ビジネスそのもののあり方や価値観、組織文化、顧客との接点などを深く変えていくことを指す」とのこと。 私はこの定義が正しいと考える。この正しいDXを進めるにはどうしたらいいのか、という視点で考えてみる。定義の前半にある「ビジネスそのもののあり方」は次回以降に議論するとして、今回は、定義の後半に書かれている「価値観、組織文化、顧客との接点を深く変える」というテーマについて考えてみたい。 まずは、この「組織文化を変える」というテーマについては、日本企業は明らかに軽視しているように見える。今までの成功体験に胡坐をかいているのではないか。現状の文化のままでは大きな問題を抱えていると考えるべきだ。
問題は何か。大きな問題が二つ存在すると私は考える。「当事者意識の低さ」と「顧客理解の能力欠如」だ。
1.「当事者意識の低さ」 大企業の社員に以下のような態度が多く見られる。これでは変革などできるわけがないと感じている。
2.「顧客理解の能力欠如」 DBICでの「デザイン思考」のトレーニング、事業開発トレーニングで感じていることだが、顧客を理解することが不得意。この問題は日本企業の決定的な弱点だと感じている。最近も、大阪万博のチケット販売の煩雑さ・複雑さの問題が新聞で報道されているが、顧客のことを1ミリも考えていない典型だ。日本企業が不得意な理由を以下に挙げてみる。
組織文化についての現状の問題を書いた。これを変容させていかなければ、DXどころか、どう考えても日本企業に明るい未来はないように思う。 では、組織文化を大きく変革するにはどうしたらいいか。欧米の動きを見ていると、その変革を推進するには、マインドセット改革を会社全体で実施することが効果的のようだ。マインドセットを改革することで、組織文化が自由で挑戦的なものになり、その結果、創造性が生まれる。また、五感を取り戻すことで顧客のペインポイントに共感できる感覚が生まれる。これは心理学などで根拠を持って語られるが、私には説明できないので、ChatGPTの説明を以下に載せる。
1.マインドセット改革 マインドセット改革とは、「自己認識」というものを高めるトレーニングを行うことで、自律性を高め、結果、創造性や感受性が取り戻すというもの。
2.CDOはCHROを兼務すべき 早稲田の入山教授が講演のなかでこの兼務を提唱しているが、私も共感している。兼務すべき理由は明らかだ。DXとは、「DXは単にデジタル技術を導入することにとどまらず、ビジネスそのもののあり方や価値観、組織文化、顧客との接点などを深く変えていくことを指す」と定義されており、それを実行するためには、ビジネスの変革と組織文化の変革の両方を実行する必要があり、それを担当するCDOとCHROを一人で担当すれば話が速い。
加えて、具体的な人事課題もいくつかあるように思う。
日本企業は、大事な戦略であるDXを矮小化してIT化と勘違いし、リスキルに走っている傾向がある。正しいDXを認識して、ビジネス変革・組織文化変革を同時に実行する体制をトップが先導すべきではないだろうか。
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