【レポート】IMDエグゼクティブラウンドテーブル ~AI時代のエグゼクティブに必要な「学び」と「進化」~

開催概要

2025年6月9日、DBICはスイスIMDとの連携のもと、エグゼクティブラウンドテーブル「AI時代のエグゼクティブ育成」を電通デジタル本社にて開催しました。

本イベントでは、デジタル戦略と組織変革の第一人者であるIMDのMisiek Piskorski教授を講師に迎え、AI・生成AIの進展が経営判断やリーダーシップに与える影響について、約20名のDBIC会員企業の経営層と共に議論を深めました。

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セッションの主な論点(5つの視点)

  • 生成AIと強化学習がもたらす経営判断の構造変化
    →AI技術の進化により、意思決定の前提や精度が根本から再定義されつつある。
  • 複雑化する経営環境に対応する新しいリーダーシップ像
    →グローバルな視点を通じて、柔軟性と倫理性の両立が問われる時代へ。
  • エグゼクティブ自身の「学び直し(Unlearn)」の必要性
    →過去の成功体験から脱却し、継続的に学ぶ姿勢がリーダーに必須となる。
  • 組織知の再構築:経験則から「コーパス(Corpus)」活用へ
    →個人の知見ではなく、蓄積された集団知=コーパスを活かす組織づくり。
  • 欧米企業に見る、AI時代に即した人材開発の潮流
    →意思決定構造にまで踏み込んだエグゼクティブ育成が主流に。

Piskorski教授は、「AIを活用するには、経営者自身が"学び方"を再構築する必要がある」と強調。特に、AIのアウトプットの多くが、膨大なコーパス(文脈データ)と強化学習によって導き出される点を挙げ、経営者はその背景にある構造と限界を理解するべきだと語りました。

参加者との対話では、欧州・アジアの最新事例をもとに、より実践的かつ組織横断的な知の交換が行われました。

❝AIの出す答えを信じるのではなく、"なぜその答えになったか"を問う力がエグゼクティブには求められる。❞
❝リーダーシップとは、人を導くことではなく、"意思決定の構造"を設計することになっていく。❞
❝これからの企業変革は、個人の知見ではなく、組織全体が共有する"学習コーパス"の質にかかっている。❞
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背景と位置づけ

本ラウンドテーブルは、DBICとIMDがこれまで共催してきた各種のプログラムに続く連携施策であり、特定テーマに対して少人数・短時間で本質を掘り下げる対話の場として設計されました。

従来のセミナー形式とは異なり、参加者同士の視点を交差させながら、経営人材の学びと進化を促進する機会となりました。

今後に向けて

DBICは今後も、IMDとの連携を通じて、AI・デジタル・組織開発といった多角的な視点から、次世代エグゼクティブ育成と企業変革を支援する場づくりを継続してまいります。


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