【レポート】【DBIC・スウェーデン大使館共催】DBICスモール・スマート・ネーションズシリーズ トップセミナー「スウェーデンの産業イノベーション力と高い労働生産性の秘訣」

2023年5月12日、スモール・スマート・ネーションズ シリーズの第1弾となるトップセミナーをスウェーデン大使館にて開催しました。これは『VISION PAPER 2』で取り上げた小さいが賢く機敏な国々(スモール・スマート・ネーションズ)から、日本企業が学ぶべきその強さの秘訣と変革へのヒントをより深く探求する試みです。今回がその第一弾であり、テーマは「スウェーデンの産業イノベーション力と高い労働生産性の秘訣」。講師にスウェーデン大使館科学イノベーション部門の村上有美氏、同商務官マグヌス・ブロンデル氏をお迎えし、セミナー後にはペールエリック・ヘーグベリ大使との懇談の場も設け、約50名の参加者と共に対話を交えながら探っていきました。なお、当日の様子は動画をご参照ください。

【DBIC・スウェーデン大使館共催】スモール・スマート・ネーションズシリーズトップセミナー (ショートビデオ)

参考:VISION PAPER 2

スウェーデンの産業イノベーション力と高い労働生産性は、世界的に認識されています。この国が持つ先進的なアプローチは、労働者のスキルを最大限に活かし、一人ひとりの働き手が価値を創出できる環境を整備することに重点を置いています。個人の能力が最大限に生かされることで、企業と従業員が共に成長できるようにするというものです。今回のセミナーではそれを支える3つの特徴点が見えてきました。

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一つ目の特徴は人財活用のための国としての支援施策です。人口1000万人ほどのスウェーデンが競争力を高めていくためには人財の「質」が重要になります。このため国として生涯教育に力を入れています。また雇用政策として障がい者就労を推進しており、障害の有無に関係なく実社会で活躍できる環境づくりに努めています。また人材の流動性を高めていくために今後はリスキリングにも現在力を入れています。

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二つ目の特徴はパートナーシップの推進施策です。産学連携など企業は外部のパートナーシップを結んでいくことで多様な知見を融合し、競争力を高めていっています。在日大使館においてもスウェーデンと日本の企業や有識者同士をつなぎ、パートナーシップを築いていく取り組みは現在も行われています。

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そして三つ目の特徴はグローバル市場を前提とした成長戦略です。スウェーデンは国内市場が小さい分、企業の規模を問わず成長を求めるのであればグローバル市場を最初から視野に入れてビジネスを展開する必要性があり、国としてもその推進を後押ししているのです。

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今回スタートしたスモール・スマート・ネーションズ シリーズは、今後他の3か国(デンマーク・スイス・シンガポール)に関しても企画を進めて行く予定です。それぞれの国の強さの秘訣を掘りさげ、どのように日本企業の変革につなげていくか。DBICとしてこの探究を続け、その気づきをプログラム等に反映することで、皆様の未来に貢献して参ります。今後の展開に、ぜひご期待ください。

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