【レポート】デジタル・ストーリーテリング トレーニング・セッション

2023年8月28-29日にかけて、米・バークレーのストーリーセンターの活動をリードするジョー・ランバートさんとブルック・へスラーさんのお二人をお迎えし、個々人のマイ・ストーリーを探究する「デジタル・ストーリーテリング」をDBICでも今後展開していくためのトレーニング・セッションを開催しました。当日はDBICディレクターの島崎・渋谷に加え、会員企業のメンバーも参加。今後UNLOCK QUESTなどのプログラムと連携した展開を具体化していきます。当日の様子は以下の動画をご覧ください。

今回のセッションを開催するに至った背景は、DBICが提唱するS by 4Dの探求があります。特にディスカバーマイセルフ(自分自身の生き方を見つめなおす)とデザインシンキング(生活者視点の価値観に変革する)を探究し、その一つの形としてストーリーが重要だという結論に至っています。グローバルのトレンドを踏まえてもHOWを説明するのではなく、WHYを伝え共感を得るストーリーの重要性は高まっています。このため、DBICはストーリーセンターと提携し、「デジタル・ストーリーテリング」を日本で初めて展開していくために今回のトレーニング・セッションを実施いたします。

セッションでは個々人のマイ・ストーリーを探究するための方法論「セブン・ステップス」に基づいて、それぞれの内面をジョーさん、ブルックさんのサポートのもとに探求。その最大の特徴は自分自身の内面をストーリーとして書き上げること。単に何をやってきたかを羅列するのではなく、そこで自分は何を感じたのか、なぜそうだったのか、そしてこれから何を為そうとしているのか。自分自身に対して奥深くWHYを探究していきます。そしてそのストーリーを自分の言葉で語り、自分で表現するための映像を組み合わせて、一つの作品に仕上げていきました。出来上がった作品は以下よりご参照ください。

今回のデジタル・ストーリーテリングの内容は、ちょうどUNLOCK QUESTでのブートキャンプの内面的探究と、チームインサイト(アート・シンキング)での自らの在り方を描き出すプロセスとつながります。またUNCHAIN QUESTで取り組む組織変革リーダーの育成でも、とくに周囲を巻き込んでいくうえでとても重要なアプローチになっていきます。今後、QUESTの各プログラムの融合などを具体化し、2023年秋ごろから随時プログラム展開を進めて参ります。今後の展開にご期待ください。

(文責:DBICディレクター 渋谷 健)

〇共同代表 西野 弘より

30年近い歴史のある米・バークレーのストーリーセンターとこの度DBICは日本マーケットに関して包括提携することができました。表面的に何があったかを伝えるだけではない、同センターの持っている"マイ・ストーリー"のノウハウは、現在世界中で活用されてきています。例えばカルフォルニアのフューチャー研究所では、未来のストーリー作りでも活用しています。 また興味深いことにMITなどからも2022年ごろからイノベーションの為にはデザインシンキングだけではなく、そこで何をどう実現していたいのかをストーリーとして描き伝えていくことが必要だと、盛んに言われるようになっています。 つまりこれからはデザイン・ストーリーを創っていくことが必要なのです。参加する方には個人にも、組織にも大きなインパクトをもたらしてくれるものになります。DBICとして本格的に提供をしていきますので、今後の展開にご期待ください。

〇ディレクター 島崎 理一より

私がこのDSTの名前を知ったのは西野さんが初めて日本に紹介していた21年前だったと思います。年月を経て、今や世界中の大学院や大企業で大きく活用されるまでに成長していたのには驚きました。 確かに今回初めて参加し体験してみると、それぞれの参加者に向き合いながら作成を進める実に懐の深いプログラムだったように思います。2日間の圧縮版でしたが、自分と向き合いながらも自分がどうして行きたいかを1つのストーリーとして繋げることで見える世界があることに改めて気付かされたようです。まずは基本通りにやってみる、それを作ることで、そこから先、はじめて自分のオリジナルの発信方法が見えてくるように思いました。 またこの体験の参加でもう1つ大きいのは、参加者のお互いの作品について語り合い、また他の参加者の作成を別の参加者が支援することで、自分以外のストーリーにも大きく関わる体験です。そうした体験を通じてより自分や相手を客観的に見られるいい体験だと思います。

〇東京電力ホールディングス 石橋 雄司さんより

「一人ひとりの人生そのものが素晴らしいストーリー」そんな当たり前のことに気づかされたセッションでした。過去に自分で撮った1枚の写真を無作為に選んで、それを基にマイ・ストーリーを構成してみましたが、その撮影したときの自分の気持ちだけでなく、その時感じた風、鳥の鳴き声などがよみがえってきました。デジタル・ストーリーテリングは、過去の自分を思い出すことからスタートするので、スムーズに探究することができます。また、一緒に参加したメンバーの個性、意外な一面も映像に表現されるため、巻き込みだけでなく、相手を理解することにも有益だと感じます。

〇JR東日本パーソネル・サービス 新井 文子さんより

UNLOCK QUEST修了後すぐにセッションに参加する機会をいただき、3か月間の長いセッションの集大成としてストーリーを作成しました。1枚の印象的な写真に対する想いをシナリオに込め、さまざまな映像と音楽にのせて相手に伝える手法で自分自身の中に整理ができないくらいぎっしりと詰まった想いを効果的にまとめることができました。デジタル・ストーリーテリングの手法は、様々な場面でのアウトプットに大変有効ですのでぜひたくさんの方々に体験、そして習得していただきたいと思います!

今回の参加者によるマイ・ストーリー

  • DBICディレクター 渋谷 健
  • DBICディレクター 島崎 理一
  • JR東日本パーソネル・サービス 新井 文子

他のDBIC活動

他のDBICコラム

他のDBICケーススタディ

一覧へ戻る

一覧へ戻る

一覧へ戻る

このお知らせをシェアする