【レポート】DBICスモール・スマート・ネーションズシリーズ トップセミナー 「デンマークのイノベーション戦略と持続的競争力の源を探る」

VISION PAPER 2』で取り上げた小さいが賢く機敏な国々(スモール・スマート・ネーションズ)から、DBIC会員企業のトップの皆様とともに、日本企業が学ぶべきその強さの秘訣と変革へのヒントをより深く探求する、スモール・スマート・ネーションズシリーズ トップセミナー。前回のスウェーデン編に続く第2弾を、2023年9月25日にデンマーク王国大使館 大使公邸にて開催しました。ピーター・タクソ-イェンセン大使をDBIC会員各社の社長など30名で囲み、現代社会における"人への投資の重要性"を改めて共有する時間となりました。当日の様子は動画をご覧ください。

デンマークは人口600万人弱ながら、IMD世界競争力ランキングでは2022年、2023年の2年連続1位となっています(なお、日本は2023年35位となっています)。そこで今回は「デンマークのイノベーション戦略と持続的競争力の源を探る」をテーマに、その秘訣を探っていきました。なおDBICはデンマークで「ソーシャル・イノベーション by デザイン」を推進する半官半民の研究機関デンマークデザインセンター(DDC)と提携しています。

冒頭はピーター・タクソ-イェンセン大使からご挨拶をいただき、その後デンマークのイノベーションへの取り組みをご紹介いただいています。その中で特に強調されていたのは持続可能性への取り組みが競争力の源泉となっているということでした。社会全体、とくに若い世代からの持続可能性な社会づくりへの関心が高まっており、企業や政治にはその責任が強く求められているとのこと。そのために若い世代が持続可能な社会を担っていくための、マインドセットから創り上げていく教育システムが確立されていること。そしてそれが産学連携を促進させ、投資機会を創り、スタートアップを生み出し、ソーシャル・イノベーションの実現につながっていく流れになっていること。つまるところ"ひと"が自律し、活きる環境が社会的に実現されていました。

今回のトップセミナーは、日本のソーシャル・イノベーションのためのプラットフォームとして活動するDBICとしても、濃密な学びの場となりました。その証拠に交流会の時間も各社のトップの皆様同士で単に交流するだけでなく、互いの気づきや問題意識を本音で時間いっぱいまで共有されていました。また一部では具体的な事業の連携に向けた相談も起き始めており、このトップセミナーが一つの起点にもなっていきそうです。今後もスモール・スマート・ネーションズシリーズをはじめ、トップセミナーは継続開催していく予定です。次なる展開もぜひ楽しみにしていてください。

(文責:DBICディレクター 渋谷 健)

参考

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