【レポート】DBIC・ATD特別招聘セミナー:「ATDに学ぶ世界の人財開発の現状と未来」

2024年7月31日、DBICは、世界的に人財・組織開発をリードする非営利団体ATD(Association for Talent Development)と連携し、特別セミナーを開催しました。本セミナーには、ATDのグローバル責任者であるDr. Wei Wang氏が来日し、約40名のDBICメンバーに向けて、人財開発の現状やAIを活用した未来について講演を行いました。会場は会員メンバーの日本郵政さんにご協力いただき、日本郵政本社ビルの会議室をお借りして開催に至りました。

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ATDの紹介とその役割
1943年に石油業界のトレーナー育成を目的として創設されたATDは、現在80年の歴史を誇り、世界120カ国で30,000人の会員を擁しています。特に日本は、ATDのグローバルプログラム参加者数でトップ3に入るほどの存在感を放っています。

セミナーの主な内容
Dr. Wang氏は、AIの導入による職場の変化やスキルのニーズについて話されました。ATDが提供するグローバルリサーチの結果から、今後5年間で44%の労働者のスキル要求が変化し、23%の仕事が新たに生まれたり、置き換わったりする見込みです。この変化に対応するために企業がどのようにスキルギャップを埋め、未来に備えるべきかについてお伝えしました。特に、技術的なスキルだけでなく、批判的思考や創造力、コミュニケーション能力、チームワークといったソフトスキルの重要性が強調されました。

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日本企業への示唆
セミナーでは、日本企業が直面する課題についても触れられました。終身雇用文化が根強い日本では、スキルの変化に対する危機感がまだ少ないかもしれませんが、AIの導入が進む中でその状況は急速に変わりつつあることを強調しました。現在の企業は、スキル転換、知識の共有、コーチング、メンタリングといった形で社員の学習と成長をサポートする必要に迫られています。
また、日本の多くの参加者は、社内実践や学習を重視するジェネラリストが多いことから、内部の実践者とコンサルタントが連携し、組織にインパクトを与えることが求められています。

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今後の展望
DBICは、ATDとの連携を深めることで、日本企業におけるラーニングトランスフォーメーション(LX)をさらに推進していく予定です。今回のセミナーを皮切りに、今後も世界の先進的な人材開発の知見を取り入れ、日本の産業と企業の未来に向けた変革をサポートしていきます。

(文責 DBICスタッフ サラ アッダベディア)

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